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歯科

口腔健康管理はより良い療養に必要不可欠と考え、
各職種連携し、病院全体で取り組んでいます。

シーサイド病院歯科では、入院患者さんに対して歯科医師・歯科衛生士が口腔健康管理を行っています。口腔健康管理とは、歯科医師が診察した結果を元に、患者さんの状態に合わせた口腔ケアを歯科衛生士が行うことを言います。主に週1回の歯科衛生士による口腔衛生処置(専門的口腔ケアとも言います)を実施し、患者さんの口の中を清潔かつ快適な状態にいたします。また口の中の異常(歯の病気など)を早期に発見し、できるだけ軽傷のうちに治療できるように努めます。これら口腔健康管理は患者さんがより良い療養をして頂けるために必要不可欠なことと考え、医師・看護師・介護職等と適切な連携をとり、病院全体で取り組んでいます。

永寿会グループ 摂食嚥下支援センター長 ご挨拶

医療法人永寿会
摂食嚥下支援センター長
陵北病院 副院長阪口 英夫

病院全体で口や食事の問題に取り組み、
快適に安心して療養頂ける環境を作っています。

医療法人永寿会では、ご利用いただいているすべての方々に、快適に安心して療養頂ける環境を作っています。お口の中も例外ではありません。シーサイド病院歯科では、療養中に発生した歯科疾患に対して速やかに対応するだけでなく、お口をできるだけ良い状態に保つように診療しています。口の中を良い状態に保つことは、食べ物を美味しく食べる基本です。そして人生の最後まで口から食べるために必要不可欠なことです。また、残念ながらご病気が進行し、口から食べることができなくなってしまっても、私たちは口の中を良好に保つ努力は惜しみません。長年にわたって培ってきた専門技術を駆使し、口から食べることができなくなっても、不快な状態を改善するように努力しています。
医療法人永寿会では、外部の歯科医療機関に依頼するのではなく、自ら歯科診療科を併設し、病院全体で口や食事の問題に取り組む体制を構築してきました。シーサイド病院歯科にもそのポリシーは生かされています。

略歴

学歴 1989年 東北歯科大学 歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 医歯学総合研究科 卒業 歯学博士
職歴 2018年 医療法人永寿会 陵北病院 副院長
教育歴 2016年 東京医科歯科大学歯学部 非常勤講師(兼務)
役員 日本老年歯科医学会 理事

摂食嚥下支援センターとの連携

歯科診療部長 原田真澄

歯科診療部長として原田真澄歯科医師が在籍してます。
歯科治療のみではなく、病棟の主治医やスタッフと連携し、摂食・嚥下の検査やミールラウンドを行い、支援計画を立てています。

情報交換を行いながら、
支援計画を検討しています。

摂食嚥下支援委員会を毎月開催しており、摂食嚥下支援センター長とともに、ソフト食の導入や事例検討を行っています。
また、個別のケースに対しても、どのように支援を行なっていくのか検討しています。

基本理念

理念

「 患者さんにとってより良い療養ができるように、歯科医療を通じてサポートする。」

基本方針

  • 患者さんの口腔を清潔に保ち、口臭や不快が無いように努めます
  • 食事をおいしく味わい、食べる楽しみをできるだけ続けられるように努めます
  • 患者さんの口腔情報を多職種で共有し、療養に役立てます
  • 歯や口の病気で患者さんが不快な思いをしないように、迅速に対応します

口腔ケア

口腔ケアにより肺炎が予防できることが証明されています。口腔の自浄作用が低下し、誤嚥のリスクがある高齢者にとって、肺炎予防のための口腔ケアは、より一層重要なものと位置づけられています。そのため当院歯科では、入院患者さんのリスクに応じて、専門的な口腔ケアが適切に提供できるような体制を整えています。また、肺炎予防には毎日の口腔ケアが大切です。そのため私達は、専門的口腔ケアの提供だけでなく、病棟スタッフによる日常的な口腔ケアがシームレスに行われるようにサポートしています。

  • 歯科衛生士による専門的口腔ケア
  • 病棟との連携

口の機能の検査と機能訓練

口の機能が低下すると食事や会話がしにくくなるのは当然ですが、同時に口腔の自浄作用が失われ誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。そのため当院歯科では、口腔機能を適切に評価し、入院患者さんのQOLの向上と誤嚥性肺炎のリスク軽減に役立てています。
口腔機能検査では主に「歯の数」、「舌の力」、「唾液量」を評価します。口の機能として「歯の数」と「舌の力」は直感的に理解できるかもしれませんが、なぜ「唾液」と思う方も多いかもしれません。実は潤滑液として働く唾液が少なくなると食物の咀しゃくや嚥下が困難になり、さらに唾液の持つ汚れを洗い流す作用も失われてしまいます。そのため、「唾液」は口腔機能を構成する大事な要素とみなされています。当院歯科では舌や頬の筋肉を鍛えたり、唾液の分泌を促したりすることで入院患者さんの口腔機能の維持と改善にも積極的に取り組んでいます。

  • 舌圧測定器、口腔水分計
  • 検査している所

歯や入れ歯の治療

通常の歯科診療では多種多様な器具や材料を使用したり、精密な作業が要求されたりする性質上、専用の治療台で行うことが一般的になっています。しかし、われわれは入院患者さんの利益を第一に考え、患者さんが移動することなく、ベットサイドで安心、安全な歯科治療を受けることができるように工夫しています。 また、患者さんの意志を尊重し、病棟スタッフや患者さんの家族と密に連絡をとりながら、治療方針を決定しています。

  • 歯科器具
  • ベッドサイドでの治療

勉強会

九州歯科大学古株彰一郎教授による講演の様子。
「味覚とサルコペニア」の関連についてお話しされた。

さまざまな疾患をお持ちの入院患者さんに適切に対応するために、全身を踏まえた口腔管理の勉強会を定期的に行なっています。また、年に数回、専門家を招聘し、最新の医療知識の習得に努めています。