医療療養MEDICAL

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長期療養の患者様が安心で快適な
療養生活をお送りいただけるように。

「吸引があるので施設に戻れない」「進行性難病があるので、しばらくリハビリがしたい」「褥瘡(床ずれ)ができた」「在宅酸素をしているが、在宅生活は難しい」など、自宅や施設で生活することに不安を感じていませんか? シーサイド病院は長期的な医療とともに身体機能の低下を予防するための手厚い看護や介護、リハビリテーションを受けて頂くことができます。当院では人工呼吸器や気管切開、中心静脈栄養の方のお受入も行っています。

医療療養病棟とは

急性期の治療を終えて症状は安定したものの自宅や施設での療養が困難な患者さんに対し身の回りのお世話(ケア)やリハビリテーションを提供し、なおかつ喀痰吸引や褥瘡(床ずれ)等の医療的処置を提供できる医療施設です。他の介護施設と比較して、多くの医師と看護師・介護職員が配置されています。

特徴

  • FEATURE01

    リハビリテーションの充実

    リハビリテーションの充実

    各病棟にリハビリ療法士を配置し、多職種がチームとなり患者さんの機能や能力の回復に努めています。また、退院後も病院併設の通所リハビリテーション(デイケア)や訪問リハビリテーションのご利用が可能なため継続してリハビリを行うことができます。

  • FEATURE02

    時間をかけた療養

    時間をかけた療養

    長期療養だからこそ、褥瘡治癒や気管切開閉鎖も可能となります。自宅退院の調整も家族の仕事の都合や季節、本人の自信などを考慮しながら進めていくこともできます。

  • FEATURE03

    包括的ケア

    包括的ケア

    シーサイド病院は介護医療院とグループホームが併設されています。医療療養病棟の入院対象外となっても、併設施設に入所することもできるので次の施設を検討する必要はありません。

  • リハビリテーション室

  • 病 室

  • ナースステーション

対象となる方

急性期疾患の治療や回復期リハビリテーションを終えた方で在宅への退院が困難な状態、あるいは高齢者施設に入所中に何らかの医療処置が必要な状態となり入所継続が困難となった方が多く入院されています。
当院では厚生労働省の定めた病態・処置の状態ランク(医療区分)に該当する方を対象としています。

医療区分

医療区分3

疾患・状態

  • スモン
  • 医師及び看護師により、常時監視・管理を実施している状態

医療処置

  • 24時間持続点滴
  • 中心静脈栄養
  • 人工呼吸器使用
  • ドレーン法
  • 胸腹腔洗浄
  • 発熱を伴う場合の気管切開、気管内挿管
  • 感染隔離室における管理
  • 酸素療法(酸素を必要とする状態を毎日確認
医療区分2

疾患・状態

  • 筋ジストロフィー
  • 多発性硬化症
  • 筋委縮性側索硬化症
  • パーキンソン病関連疾患
  • その他の難病(スモンを除く)
  • 脊髄損傷(頸髄損傷)
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 疼痛コントロールが必要な悪性腫瘍
  • 肺炎
  • 尿路感染症
  • リハビリテーションが必要な疾患が発症してから30日以内
  • 脱水かつ発熱を伴う状態
  • 体内出血
  • うつ状態
  • 暴行が毎日みられる状態(原因・治療方針を医師を含め検討)

医療処置

  • 透析
  • 発熱又は嘔吐を伴う場合の経腸栄養
  • 喀痰吸引(1日8回以上)
  • 気管切開
  • 気管内挿管のケア
  • 頻回の血糖検査
  • 創傷(皮膚潰瘍・手術創・創傷処置)
医療区分1 医療区分2・3に該当しない者

入院費用

医療療養病棟に入院された場合は食事代と居住費の一部が自己負担となります。住民税非課税世帯の方は医療費の負担限度額や食事代・居住費が減額されますので、市区町村の窓口で申請を行い「限度額適用・標準負担額減額認定証」「限度額適用認定証」の交付を受けた後、病院窓口にご提示下さい。
ご不明な点がございましたら、地域連携室 TEL:092-806-7171(代表)にご相談下さい。
※2022年3月時点の料金となります。診療報酬改定等により変動する可能性があります。

医療費

70歳未満の方
対象者 負担割合 自己負担限度額 多数該当
区分ア
(標準報酬月額83万円以上)
3割 252,600円+
(医療費-842,000円)×1%
140,100円
区分イ
(標準報酬月額53~79万円)
167,400円+
(医療費-558,000円)×1%
93,000円
区分ウ
(標準報酬月額28~50万円)
80,100円+
(医療費-267,000円)×1%
44,400円
区分エ
(標準報酬月額26万円以下)
57,600円 44,400円
区分オ
(住民税非課税世帯)
35,400円 24,600円

区分ア~オは所得に応じて分けられます。
標準報酬月額で記載されていない範囲の方は、加入している協会けんぽ等にご確認下さい。

70歳以上の方(前期・後期医療制度)
対象者 負担割合 自己負担限度額 多数該当
現役並み所得者 標準報酬月額83万円以上 3割 252,600円+
(医療費-842,000円)×1%
140,100円
標準報酬月額53万円以上 167,400円+
(医療費-558,000円)×1%
93,000円
標準報酬月額28万円以上 80,100円+
(医療費-267,000円)×1%
44,400円
一般(標準報酬月額26万円以下) 1割(2割) 57,600円 44,400円
区分Ⅱ(住民税非課税) 24,600円 -
区分Ⅰ(非課税+年金収入80万円以下) 15,000円 -

※高額療養費を申請されてから直近12カ月の間に高額療養費の支給を受けた月が3カ月以上ある場合は、4カ月目から「多数該当」という扱いになり、自己負担限度額が軽減されます。

食費

対象者 食事代
1食 1カ月
(30日)
区分ア~エ
現役並み所得者・一般
460円 41,400円
区分オ・区分Ⅱ
(住民税非課税世帯)
210円 18,900円
(160円) (14,400円)
区分Ⅰ
(住民税非課税世帯)
130円 11,700円
(100円) (9,000円)
区分オ・区分Ⅱ:
医療の必要性が高い患者様は90日以内は210円、91日目より160円となります。
医療の必要性が低い方は210円となります。
区分Ⅰ:
老齢福祉年金受給者及び医療の必要性が高い患者様は100円、
医療の必要性が低い患者様は130円となります。

※特定医療費受給者証をお持ちの方は、1食260円(1カ月23,400円)となります。

居住費(65歳以上の方)

対象者 居住費(光熱水費)
1日 1カ月
(30日)
65歳以上の方 370円 11,100円
特定医療費受給者証を
お持ちの方
老齢福祉年金受給者
0円 0円

入院費は、1.医療費 + 2.食費 + 3.居住費(65歳以上)の合計に加え、実費負担(おむつ・日常消耗品・理美容代等)の金額により変動いたします。

チームケア

当院は期限を設けない長期療養だからこそできる支援があります。医師や看護師、介護士やリハビリ療法士など様々な専門職がチームとなり信頼と安心のケアを提供することで、患者さんやその家族の抱える問題や目標を達成することができます。

脊損患者さんの在宅復帰成功例
人工呼吸器離脱成功例
低栄養状態からの改善

Aさんの事例
脊損患者さんの在宅復帰成功例

経口摂取の患者さん(76歳女性)

  • 非骨傷性頸髄損傷、両上下肢麻痺(中等度~重度)、膀胱直腸障害(膀胱留置カテーテル挿入)、起立性低血圧 褥瘡

回復期リハビリテーション病院で4か月入院後、当院の医療療養病棟に転院。ご本人やご家族の自宅療養の希望が強く、回復期リハビリテーション病院から自宅退院も検討されたが入院期限内での退院調整は困難とのことで当院を紹介。自宅退院に向けてチームケアを行いました。

  • 医師による全身管理、褥瘡治療
  • リハビリ療法士と医療ソーシャルワーカー、在宅ケアマネジャーが家屋調査を行い在宅環境整備を行う
  • 医療ソーシャルワーカーが入院時より介入し、自宅退院に向け在宅サービス提供事業所と連携
  • 在宅で使う福祉用具(ベッド・マットレス等)を入院中に試用しながら選別を行う
  • 介護士やリハビリ療法士より主介護者に対して介護指導を行う
  • 在宅医や訪問看護ステーション等の在宅サービス提供事業者と退院カンファレンス開催

2ヶ月半で在宅調整を行い、自宅退院。今では在宅サービスを利用しながら、ご家族との時間を有意義に過ごしていらっしゃいます。

Bさんの事例
人工呼吸器離脱成功例

人工呼吸器装着・気管切開・1時間毎の吸引・経鼻経管栄養・ADL全介助の患者さん(71歳女性)

  • 病名:肥満低換気症候群・Ⅱ型呼吸不全・高度肥満
  • 入院時身長:155cm 体重:80kg  1年後:60.2kg

急性期病院からの紹介で気管切開部からの人工呼吸器を装着した状態で医療療養病棟に入院となりました。ご本人もご家族も自宅退院を希望されていたため、体重減少・人工呼吸器離脱・経口摂取の獲得とADLの向上を目指しチームケアを行いました。

  • 主治医による人工呼吸器管理、全身管理
  • 嚥下造成検査の実施・評価・食形態の確認(昼食のみ経口摂取に変更することから開始)
  • 理学療法士による離床の獲得と体重減少を目標としたリハビリプログラムの作成
  • 言語聴覚士による飲み込み改善のための訓練の実施
  • 管理栄養士によるカロリー計算と嚥下状態に合わせた栄養剤の提案と提供
  • 医療ソーシャルワーカーによるご本人ご家族の心理的サポート

入院後1年8か月後には人工呼吸器離脱、現在は3食経口摂取、体重も46kgに減量でき病院内を自立歩行で移動可能な状態まで改善されました。今後は自宅退院に向けて生活環境の整備を行っていきます。

Cさんの事例
低栄養状態からの改善

胃癌術後の患者さん(68歳男性)

  • 病名:低栄養状態・熱傷(食道・頭頂部・顔面・両肩)・嚥下障害・胃3/5切除後・鉄欠乏貧血
  • 入院時体重:38kg 1年後:47.7kg 1年半後:51.2kg

入院当初、色白で怒りっぽく、神経質な感じの方でした。熱傷による皮膚の痛みや飲み込みにくさ低栄養状態で、筋力低下による歩行時のフラつきも見られ、リハビリの持久力もありませんでした。この患者さんについて、入院時より医師や看護師、リハビリ、栄養科など多職種がチームとなり様々な取り組みを行いました。

  • 医師による全身管理、熱傷の治療、薬剤の調整(排便コントロール・微量元素:亜鉛)
  • 看護や介護スタッフによる毎日の皮膚の清潔保持、食事の際の見守り
  • 院内歯科による虫歯の治療・義歯の作成
  • 嚥下造影検査の実施・評価・食形態の見直し
  • 管理栄養士によるリハビリの活動両・熱傷によるストレス係数を考慮したエネルギー量を算出した食事内容・補助食品(微量元素:亜鉛・銅・ビタミン類の強化)の提案と提供
  • 言語聴覚士による飲み込み改善のための訓練の実施
  • リハビリ療法士による筋力増強訓練・バランス訓練・歩行訓練の実施

今では顔にも赤みがさし、「食事が美味しい」と言われ体重増加、足にもしっかりと筋肉がつき、毎日のリハビリにも笑顔で勤しんでおられます。また、患者さん同士で趣味の囲碁を打ち、会話を楽しみ自宅退院に向けて頑張られています。

よくある質問

  • 入院したいのですが、どうしたら良いですか?

    • 主治医の先生からのお手紙(診療情報提供書)を頂いてから受入検討を行います。
      まずはお気軽に当院の地域連携室もしくは現在入院中の担当ソーシャルワーカーにご相談ください。病院間で連携を取らせていただきます。
  • 医療療養病棟でリハビリはしてもらえますか

    • 各病棟に理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を配置しチームとして身体機能の向上・維持を目的にリハビリを行っています。前の病院で訓練が終了した方や、寝たきりで筋力が落ちてしまった方などにも継続的にリハビリを行います。また当院は口から食べることを大切に考えており、可能な限り口から食べて頂けるように医師・看護師・介護士・栄養士・リハビリ療法士がチームとなり支援しています。
  • 認知症があっても入院できますか

    • 当院に入院中の患者さんの多くは認知症の方です。当院は開院して40数年、様々な認知症患者さんを介護してきた実績がありますので、安心してご入院いただけます。ただし徘徊や暴力などの程度によっては受入が難しい場合もありますので、まずは地域連携室までご相談下さい。
  • できるだけ長く入院したいのですが、どのくらい入院できますか

    • 難病の方や酸素が必要な方、頻回な吸引が必要な方等の医療行為がある方は原則入院期限を設けていません。ただし、医師が在宅や施設への退院が可能と判断した場合や厚生労働省の定める区分Ⅰの方、他病院への転院が必要となった方には転院や退院をお願いすることがあります。その際は医療ソーシャルワーカーが支援させて頂きますのでご安心ください。

施設概要

名称 医療法人永寿会 シーサイド病院
院長 品川 裕治
所在地 福岡県福岡市西区今津3810番地
連絡先 電話(092)806-7171 / 
FAX(092)806-5021
開設 1978年4月(法人設立:1981年)
診療科目 内科・リハビリテーション科・歯科
許可病床 医療保険適用病床
病床数 180床
居室総数 81室

お問合わせ

ご相談やその他ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

【受付時間】9:00~16:30 [月~土曜日]
【担当】[医療ソーシャルワーカー] [看護師]