2021.09.17
お知らせ「嚥下障害への対応について」院内講習会を実施しました。
9月6日院内で「シーサイド病院における摂食嚥下障害への対応について」の講習会が行われました。
講師は、医療法人永寿会 摂食嚥下支援センター長である陵北病院 副院長 歯科医師 阪口先生です。
陵北病院は、地域包括ケア病棟42床・介護医療院369床の医療機関で、「経管栄養になられた方でも可能な限り、その方の状態に応じて接種可能な食材を模索し、食べる楽しみを支援すること」に力を入れられています。
当院においても摂食嚥下療法に取り組んでおり、今後も力を入れていく為、主治医・歯科医師・看護師・管理栄養士・言語聴覚士・歯科衛生士、多職種との情報共有や連携の体制、VE・VF等の嚥下評価検査やその検査結果の活用について阪口先生にご教授いただきました。
嚥下とは、食べ物を飲み込み、口から胃へ運ぶ一連の動作のことで、この動作のいずれかに障害がある状態を嚥下障害といいます。
嚥下障害が起こると、食物摂取が上手くできず栄養低下したり、食物が気道へ流入する誤嚥が起き、さらに誤嚥から肺炎(嚥下性肺炎・誤嚥性肺炎)を発症するリスクが高まります。
このリスクを減らす為には、嚥下障害の原因を調べ、嚥下状態にあった食事形態の提供や嚥下能力の維持・向上の為の口腔ケアやリハビリテーションを行う必要があります。
当院では、入院・入所の際には必ず歯科衛生士と言語聴覚士も介入し、口腔内や嚥下の評価を行っており、必要に応じてVE・VF検査も実施しています。
VEとは、嚥下内視鏡検査といい、内視鏡カメラを鼻腔から咽頭まで挿入した状態で、食物を飲み込む様子をモニターで観察する検査です。
検査では、唾液や痰の貯留状態や食後の咽頭内への食物の残留の有無、気管への流入(誤嚥)等を評価することができます。
VFとは、嚥下造影検査といい、レントゲンをあてながら造影剤の入った疑似食物を飲み込む様子を観察する検査です。
検査では、誤嚥の有無だけでなく咀嚼や食塊形成の様子等、口腔内から一連の動作を観察・評価することができます。
検査後、医師・看護師・管理栄養士・歯科衛生士・言語聴覚士・理学療法士・作業療法士等で嚥下の評価や安全に経口摂取ができる方法について検討し、情報共有する為のカンファレンスを実施しています。
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